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― 2004年8月 ―

オーストリア 氷河スキー
 オーストリアはイギリスとならび観光ビザで6ヶ月滞在できる例外的な国。 そのことから私が初めてヨーロッパの地を踏んだ時に長期滞在した思い出深い国です。
 今回の旅の目的はまだ行ったことのなかったインスブルックを中心とするチロル地方を訪れ氷河鑑賞、 そしてあわよくば氷河スキーを体験すること。さらに久しぶりに(9年ぶり位)にウィーンの街も見て回ろうという計画です。
<飛行機から見たオーストリア> →
■ プロローグ
似顔絵  久しぶりにオーストリアの、まだ行っていない地方、そして去年のスイスに味を占め今年も氷河見物したいという条件から、 インスブルックという選択肢はすぐに浮かんだんだけど、「最後に懐かしいウィーンを 見て回る」という条件も付け加わってスケジューリングには出発間際まで悩みました。 インスブルックウィーンだけというのも 味気無い気がするんだけど、氷河見物だと3泊はしないと天候に恵まれない時に結局何も見えずに帰ってくることになってしまいます。 そんなこんなで立てた予定が下の表です。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目
成田発
〜パリSDG空港
〜ミュンヘン空港
〜インスブルック
インスブルック1泊目
インスブルック2泊目 インスブルック3泊目 インスブルック 〜ツェル・アム・ゼー ツェル・アム・ゼー1泊目 ツェル・アム・ゼー2泊目

6日目 7日目 8日目 9日目 10日目
ツェル・アム・ゼー3泊目 ツェル・アム・ゼー 〜ウィーン ウィーン1泊目 ウィーン2泊目 ウィーン 〜パリSDG空港 〜成田

<パリSDG空港でミュンヘン空港へ乗継ぎ>
■ インスブルック
 今回の最初の関門は初日、果たしてインスブルックにたどり着けるか、というところにありました。 これはもうルフトハンザの直行便が取れなかった時点で分かっていたことですが、ミュンヘンで飛行機から電車への乗継ぎが 100%順調に行って23:00インスブルック着、ちょっとでも遅れると夜中の1:30にホテルに着くという鬼のようなスケジュールに なっていました。しかし、そこは日頃の行いが良いせいか、飛行機が早めに着いたり、通路がすいてたりの幸運が重なって、 23時着のミッション・インポシブルを成功させ、翌日も寝不足に悩まされる事なく無事インスブルック観光がスタートしました。


<マリア・テレジア門>

<旧市街のようす>
 インスブルックは氷河鑑賞が一番大きな滞在目的だったのでウィーンやザルツブルクと比べてあまり旧市街とか期待して いなかったのですが、こじんまりしているなりに楽しめました。氷河やハイキングなどに出発する前のバスの待ち時間などに 歩き回るにはちょうど良い感じです。

<黄金の小屋根>
 で、問題の氷河ですが、シュトゥバイタル(Stubeital:タルTalは「谷」)のムッターベルクアルム(Mutterbergalm: アルムAlmは「高原の牧草地」)までバスで1時間半ほどかけて行き、そこからロープウェーで目的地シャオフェルシュピッツ (Schaufelspitz:シュピッツSpitzは「山頂」)まで登ります。  

<バスからのシャオフェルシュピッツ>


<ロープウェーからの氷河>


<まわりの風景>


<ゲレンデ>
 バスの途中、前方に白い氷河を戴いた山が見えますが、その頂上がシャオフェルシュピッツです。
 もしスキーをするなら、ロープウェーではスキー用リフトなどを含んだチケットを買うと良いです。 シャオフェルシュピッツが頂上ですが、スキー用品をレンタルできるInterSPORTは乗継ぎ地点のアイスグラートEisgratにあります。 1日目は下見を兼ねて行ったのですがそのことに気づかず、シャオフェルシュピッツにレンタルできるところなんてないよなー、 無くなったのかなーと訝しんでいたのですが、帰り際に、そういえばガイドブックの写真には「Eisgrat」という文字があったな と思い出し、次の日、ハイキングの予定を取りやめて再び遠征。確かにEisgratにInterSPORTはありました。
 スキーをするのに何も準備して行かなくてもここでウェアを含め必要なものは揃います。ただ貸し出しは午後2時までということで、 私が着いたのは昼ごろ、そしてのんびりと腹ごしらえしてからスキーを始めたのでここではホンの足慣らし程度しか滑れませんでした。 それでも夏、それも氷河でスキーをするというのは充分エキサイティングな体験です。自分の滑って行く遥か下の方が雪景色でも なんでもなく夏の村々ですからね!

<アイスグラートのInterSPORT>

<自販機で買ったFantaまで氷河!>
■ ツェル・アム・ゼー
 シャオフェルシュピッツで味をしめ、次のツェル・アム・ゼーでは初めから滑る気満々で湖(地名を英語にすると 「ツェル at the lake」なので )の観賞もそこそこに、移動した初日からガイドブックにあったカプルンKaprunという町を 目指しました。しかしガイドブックにはそれ以上の詳しい行き方の説明がなく、私も「またカプルンでバスを降りたら ロープウェーに乗り継ぎだろう」としか考えていなかったので、とりあえず「Kaprun Zentrum(カプルンの中心)」で バスを降りました。ところがどこにもロープウェーの乗り場なんてない!なにやらケーブルらしきものが見えたので 山に向かって歩きだしてみたものの、かなり歩いてからそれが発電所の電力線だと分かり、失意の内に帰路に着きました。 帰りがけにカプルンの「i」で、バスでずっと先の「グレッチャーバーンGletcherbahn」まで行かなければならなかったことを知り、 ガイドブックの不親切さを呪いながら(現地で調べなきゃ分からないようじゃガイドブックの意味ないじゃん!)、 翌日のリベンジを誓いバスの時刻表をメモして帰りました。
 あくる日はもう朝8:30ごろのバスに乗り、40分後にグレッチャーバーン到着。グレッチャージェットGletcherjet1・2 というロープウェーを乗り継ぎ、そこのInterSPORTでスキー道具一式を借りてさらにロープウェーで氷河のある頂上 キッツシュタインホルンKitzsteinhornへ。スキーヤーはそこからシャトルで少し下ってゲレンデに降り立ちます。
 コースは起伏のついたものやアルペン競技のちょっとした練習ができるようなコース(ヘルメットとゴーグルを着けた 小さな女の子たちがカッコ良く滑ってました)などがあり楽しめます。 ただ、トイレやレストランなどは多分シャトルに乗って一度上に上がらないと無いのでその点は不便ですね。

<バス>

<グレッチャージェットGletcherjet1>

<グレッチャージェットGletcherjet2>

<岩の左側がゲレンデ>

<景色>

<リフト(円盤型)>
 リフトには2種類、円盤型のものとT字型のものがあります。円盤型の方は、棒の部分を股に挟んで円盤に座る (実際に体重をかけて座ると地面までワイヤーが伸びて失敗するので注意!)もので、こちらは慣れれば簡単ですが、 T字型の方は難しい。要するに2人掛けでTの腕の片側に座る(というかお尻を引っ掛ける)方式ですが、 乗るのも離れるのもなかなかコツが掴めませんでした。
 次の日はツェル・アム・ゼーで丸1日過ごせる最後の日、ということは(スキーを優先させたので) グロースグロックナーの氷河を見られる最初にして最後のチャンスとなってしまいました。天気が悪ければもうアウト、 場所が場所だけに再挑戦するためには改めてツェル・アム・ゼーか交通の便の悪いハイリゲンシュタットHeiligenstadtに 日本からはるばるやって来なければならないということです。

<ツェル・アム・ゼーの郵便局>
 バスはツェル・アム・ゼーの「i」の近くの郵便局か駅前で乗れますが、1日1本なので注意! 事前に時刻表をチェックしておきましょう。なぜ有名な観光名所なのに1日1本なのかということは、 おそらく距離が離れているからでしょう。9:30頃出発して12:00頃着(行きのみ途中30分ほど休憩あり)、 15:00頃帰りの便が出て17:00頃ツェル・アム・ゼー着というスケジュールを見ると、確かにこれ以上便を出す必要性は 無いように感じます。ツェル・アム・ゼーを拠点とした場合、グロースグロックナーにいる時間は自ずから3時間という ことになりますが、氷河に降りたり食事を摂ったりだとちょうど良いか、ちょっと短めくらいだと思います。
 さて問題の天候ですが、私が行った週は天気予報でも下り坂だと繰り返し言っていたのである程度「ダメもと」気分で 覚悟していましたが、朝は割りと晴れ間ものぞき、バスの時間待ちでインスブルックの旧市街を散歩するのも気持ち良い くらいでした。ところが、バスに乗って景色がいよいよ山岳道路らしくなり、休憩を終えて再び走り始めた辺りから窓の外が 真っ白になり、ああやっぱり予想が的中してしまったのね、というなんとも言えず救いようの無い気分がバスの中に漂いました。
 といってもバスの中は予想以上に空いており、1人1列使ってもまだ余る位で、これまで日本人はあまり見なかったのですが、 ここで私を除いても3組くらい日本人が乗り合わせ、他に東洋人がいないというのも特徴的でした。 「1人1列」というのが実は重要で、山岳道路なので途中の景色が素晴らしく、しかも休憩地点までは進行方向右側、 休憩地点後は左側に景色が片寄っている(いずれも反対側は山の斜面しか見えない)ため、絶対窓に張り付きたくなるのです。 でもなぜか帰りのバスでは東洋人は私一人だったので、多分他の人達はそのままハイリゲンシュタットHeiligenstattへ向かう予定 だったのかも知れません(そうだとするとハイリゲンシュタットも結構日本人の密度が高いことになってしまいますが)。

<バス>


<途中で休憩>
 それはそうと、目的地に着いた時も結構雲が辺りを覆っていましたが、手摺の下に鈍くきらめく氷河はすぐに分かりました。 とりあえず手摺に沿って最もよく見えそうな上流に向かって歩いてみると、その間に晴れ間とは言えないまでもだいぶ明るく なって来て雲が動く隙間から氷河の上の方まで見えるようになって来ました。結局、氷河に降り立ったころにはグロースグロックナー などの山頂部分はともかく、氷河の全貌は見渡せるほど晴れ間が広がったので、まあこういうこともあるということですね。

<氷河>

<グロースグロックナー>

<ケーブルカーで降ります>

<階段>

<氷河の表面>

<氷河の融水に手を浸す>

<氷河の上から>

<展望台>
■ ウィーン

<ウィーン西駅>


<シュテファン教会>


<ヴェル・デ・ヴェーレ宮殿>
 いよいよ最後の滞在地はウィーンです。ツェル・アム・ゼーから電車で一気にウィーンまで行こうとするとなんと5時間! 空いていたら良いんだけど、特にザルツブルク⇒ウィーン間は席が埋まり、それも例によって4席向かい合わせなのであまり 寛げません。
 以前滞在していた時から9年経っているのですが、新型のトラムが走っていたりする以外はウィーンも全然変わらないですね。 相変わらずどこかの建造物が補修工事中で、前はシュテファン寺院の南塔とヴォティーフ教会・国立オペラ座でしたが、 今回はヴォティーフ教会の工事用の櫓が解かれていた代わりに、シュテファン寺院の主塔が隠されていたのはちょっとショック でした。ただ、方角により櫓に覆われていない部分もあり、今回はそれで納得することに。
 あと、市庁舎Rathausのフィルムフェストといって夏に市庁舎の前庭に出店が並んで巨大なスクリーンが掲げられ、 夜にオペラやバレエなどの舞台、交響曲の録画などが1カ月間、日替わりで上映されるといった催しも相変わらず続いていました。 ウィーンの面白いところはこういった催しものが入場無料だということ。今回は時期違いでしたが、ドナウインゼルフェストという ドナウの中洲で毎年開催されるお祭りも入場無料でいろんな舞台・ライブ・催し物が楽しめます(有料の企画もある)。
<市庁舎のフィルムフェスト>
 フィルムフェストもそうですが、夜のウィーンというのも結構楽しめて、トラムはずっと動いているので適当に乗り継ぎ しながら散歩するだけでも写真のようにライトアップされた建物が見られますし、また教会ではパイプオルガンの演奏会を開いて いたりして、こちらは決まった入場料というのはなく、寄付Spendeという形で帰り際に払って行きます (ユーロになってからの相場はよく知りませんが1000円くらいも払えば充分でしょう。私は10ユーロ紙幣を置いて来ましたが、 大部分の人は硬貨でした)。ただパイプオルガンは備え付けなのでモノ(と奏者)によって多少の当たり外れはあるかも知れません。 ミヒャエル教会St.Michael-KircheのSieber-Orgelは有名です。

<ヨハンシュトラウス像>

<カールス教会Karls-Kirche>

<コンツェルトハウス>

<パイプオルガン演奏会(ミヒャエル教会)>
■ エピローグ
 これで旅行記はお仕舞いです。目標だった氷河スキーも体験でき、余裕のないスケジュールではあったものの天気に 泣かされる事なく全行程回れたなど、非常にリフレッシュできました。
 ただ最後にちょっとトラブルがあって、いつも私はリュック型のカバンとビニール製の小さいスーツケースを両方とも 機内持ち込みしていたのですが、今回帰りの便に限って引っ掛かり、セキュリティチェックの際に強制的に預けさせられて しまいました。それもかなり腹が立ったのですが


 

<CAT>

<パリSDG空港行きのエールフランス>

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