■ きっかけ
私がオーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験(ÖSD)を知るきっかけとなったのは、ÖSDの
ホームページでした(
http://www.rc.kyushu-u.ac.jp/~ilc/oesd/
なお、本部はhttp://members.aon.at/osd/default2.html )。
私は独検3級を既に取っており次2級に挑戦するつもりだったのですが、たまたま受験申込み期間
に仕事が忙しくなってしまい、気がついた時には〆切を過ぎてしまっていたのでした。
そこで、代わりに何か他の資格が無いかと思ってインターネットを検索したところ、ÖSDのホームページに
行き着いたという訳です。
ÖSDは初級・基礎統一ドイツ語試験・中級・商業ドイツ語の4レベルに分かれています。
各レベルの概要は上記HPに記載されていて、模擬試験問題も".at"の方のHPからダウンロードできるので、どのレベルを
受験するか決める際の参考になります。ただ、例えば私の受けた中級だと、読解の他に作文、
聞き取り、会話があるので、後の3つに弱い人はレベルを落とすなど調整は必要かも知れません。ちなみに
私の場合、読解は余裕がありましたが、その他は難しいと感じました。五択だから良かったようなものの、
特に聞き取りはさっぱりでしたね。
■ 申込み
今後変わる可能性もありますからHPで確認することが必要ですが、私の時は次のような感じでした。
申込書のフォーマットをHPからダウンロードして必要事項を書き込み、指定の住所に郵送すると折り返し、
銀行振込の用紙と試験会場の案内などが送られて来ます。料金を振り込んで、後は受験当日に必要な物を持って
会場に行くだけです。送られて来た中に受験票らしきものが入っていなかったので不安になりましたが、結局
要らなかったようです。関東地区では試験会場はオーストリア大使館、外語学院インターエドの2ヶ所が
ありましたが、私はオーストリア大使館でした。
■ 試験当日
試験開始時刻は朝10時で、私はほとんどぎりぎりに着きました。というのも、営団南北線の麻布十番駅について
から思いがけず道に迷ってしまい、焦りまくって開始5分くらい前に大使館に駆け込んだのでした。
後から振り返ると、試験開始時刻が来ても2人ほど受験者が来ておらず、試験官(オーストリア人の女性)は、
「まだ揃っていないのでもう少し待ちましょう」とか言っていたので、多少遅れても大丈夫だったかも知れません。
結局受験者が揃わないまま開始し、10分位してから一人やって来ましたが、試験官は遅刻した人だけ試験時間を
延長してくれていました。もしかすると、この試験官が慣れていなかったために、このような温かい処置になった
のかも知れません。人によってはこういう風に行かないかも知れないので、時間通り来ることが望ましいのは
言うまでもありません。ちなみにこの試験官に限らず、大使館内は受験者以外すべてオーストリア人
(このページでは大使館内で出会った白人を全て"オーストリア人"としています)で、
指示ももちろんドイツ語です。ちなみに日本語は通じないみたいでした。
あと、試験の進め方で言えば、朝10時から始まって、終わったのは午後3時過ぎ(最後の会話試験
の順番によって時間は異なります)ですから、当然昼休みが入ると考えると思いますが、実際にはそんな
ものは無いに等しく、昼の休憩は10〜15分位でした。他の人に申し訳ないと思いながらも、私は朝、食べ損ねた
コンビニおにぎりを食べて空腹を和らげました。そんな状態なので午後は皆おなかを鳴らしながら
試験を受けていました。もちろん試験官も食べる時間などなかったはずですから、お腹が空いていないはずは
無いのですが……。いずれにせよ、読解90分、聞き取り30分、作文90分、会話15分の長丁場ですから、
かなり体力を消耗します。
■ 1.読解試験
問題や指示が全てドイツ語なのは良いとして、解答用紙の記入欄もドイツ語+オーストリア風
なので面食らいますが、良く分からないところは試験官に訊けば教えてくれます(もちろんドイツ語で)。
ちなみに、同じ部屋で受けたのは私の他2人で、恐らく同じレベル・同じ会場ではもう一部屋、別のところで
試験が行われていたと思います。案内書にも書かれていますが、会場には辞書持ちこみ可で、少なくとも
読解は辞書が無くても理解できる程度のものでした。実際、私はほとんど辞書を使わなかったと思い
ます。時間も見直しの時間が出来るほどで、長くもなく短くもなくといった感じでした。
■ 2.聞き取り試験
試験官がラジカセを使って試験問題を流しましたが、はっきり言って、声がこもっていて
ほとんど聞き取れませんでした(こもっていなかったら聞き取れたのかと訊かれれば、それも
微妙ですが)。試験官にも「あなたは本当にこれが分かるのか」と聞いてみたい気持ちでした。
解答はほとんど勘です。基本的に五択で、一部数字を書き取るところがありました。
■ 3.作文試験
辞書持ち込み可≠ニいって、"独和"のみなのか"和独"も良いのか、また、"和独"がそもそも
必要なのか分からなかったので、私は"独和"しか持って行かなかったのですが、結論から言えば
"和独"も持って行くべきでした。人によるでしょうが、私の場合明らかに"和独"の方が必要
でした。"和独"のある無しで、作文試験のスピードや質が大幅に変わってきます。私はもはや
開き直って適当に行を稼ぎました。時間も足りなかったです。
■ 4.会話試験
一人ずつ部屋に入って試験官と一対一(点数を書き取ったりする試験官がもう一人横に
付いているのですが)で会話する試験です。自分の番が来る前に問題用紙とメモ用紙を渡され、
3問異なるシチュエーションでどういう会話をするか考えます。メモ用紙を渡されたものの、
私は全く利用しませんでした。試験の説明の時にどこの部屋で待機すれば良いかなどを聞き漏らして
しまい、それを確認すべき試験官は部屋で試験中なので、少しパニクって近くの部屋の大使館員
(オーストリア人)に場所を借りて問題を読み、必死に心を落ち着けながらどういう受け答えを
すれば良いか考えました。
試験そのものは、相手の言うことは分かるし、こちらの言いたいことも汲み取ってくれるのだけれど、
細かいニュアンスを表現しようとすると途端に詰まってしまい、決してよく出来た方ではありませんでした。
それでも部屋を出る時は、試験官(優しそうな4、50代の男性)が「なかなか面白かった」と言って
くれたので、何よりでした。
ここで順番が遅い人は、遅い昼食を摂りに外に出ていました。
■ 試験結果
合否の結果が出るのは意外に早かったです(1週間ぐらいだったんじゃないかな……)。自信は五分五分でした。封筒を開けると中に上の
ような証書が入っていて、ぱっと見、合格したと思ったことは思ったのですが、"…bestanden."(上の
画像で2つのハンコの上にある文字)の前に、"優""良"に対応して、"sehr gut""gut"などが入るように
なっており、私の場合、"可"でしたのでその欄に何も書かれておらず、それが気になって、本当に合格した
のかとしばらくは表や裏を見返していました。ちなみに裏に各試験項目の点数が書かれています。